いろは技研の仕事

今回はいろは技研がどんな仕事をしているのか、どんな仕事をしていこうとしているのかについて書かせて頂きます。

 設立3年未満の小さな会社ということもあり、できることをやってきたという感があります。例えば、開発規約の作成であったり、仕様作成・管理のコンサルティングであったり、システムアーキテクチャの構築であったりといった具合です。対象となるシステムも車載機器(組込み)であったり、月間100万PVを越えるWebシステムであったり、メーカーの設計システムであったりとこれまた広くなっています。使った言語もJava、C#、C++とこれまた多岐に及んでいます。
 一見脈絡がないのですが、共通しているのはソフトウェアの開発をより計画的に、システマチックに勧めるための仕組み作りをお手伝いしているという点です。これはいろは技研が『ソフトウェア業界の近代化』というテーマを持っていることが強く影響しています。ソフトウェア業界の近代化と言ってもピンとこない方もいるかもしれませんが、要は失敗プロジェクトが起こらない状況、デスマーチが起こらない状況と考えて貰えれば構いません。
 もう一つの共通点としてオブジェクト指向技術を基本としているのも共通しています。もっとも会社としてのスタンスはオブジェクト指向技術は道具立ての一つという認識で、それほどの拘りをもっている訳ではありません。設計などで普通にUML図を使いますし、実装にはオブジェクト指向言語を利用していますが、お客様には非UMLのポンチ絵で説明していますし、設計でもUML図より表の方が見やすければそちらを使います。この辺は適材適所です。
 いろは技研のテーマである「ソフトウェアの近代化」に話を戻します。前職でも個人的に同じテーマを掲げてコンサルティングなどの業務をしていたのですが、業界全体としては近代化が進まないことに業を煮やしていました。そこでより積極的にソフトウェア業界の近代化を促進するための組織を構築するためにいろは技研という会社を設立することにしたわけです。
 もっとも実際に会社という形にすると、やりたいことを実現するには資本も足りず、ある意味勤めていたころよりも制約が多いと感じることもありました。それでも2年が過ぎて多少の余裕も生まれ、本来の目的に経営資源を投下する余地が出てきました。
 私自身の考えとしてこの業界の近代化を進めるための足掛かりとして3点に着目しています。それは「要求」「開発管理」「検査・検証」の3点です。今は特に1点目の要求についてビジネス化の検討をしている最中です。このあたりのことは書籍などでも色々と情報や解決策が提供されているのですが、どうも現場に適用できるほど練りこまれていないと感じています。そこでいろは技研としては、当面はこの理論と現実のギャップを小さくすることをゴールに活動をしたいと考えています。